2023.11.27

前野隆司×前野マドカ ~ 幸福学の第一人者・実践者に聞く「人は誰でも幸せになれる?」《後編》

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文/開 洋美 写真/安彦幸枝

 この秋から始まった「もっと“ヒラ”かれた『ヒラクル』を目指したパワーアップ企画」、今号の「ヒラクル・ヒントコラム」では「人は誰でも幸せになれる?《後編》」として、2023年11月6日発行のSALUS Well-being第2号の巻頭特集から、ご夫婦でウェルビーイングを実践する、幸福学の第一人者・実践者 前野隆司×マドカ氏のお二人に、幸せに生きるためのヒントをご紹介します!

 前号の「ヒラクル・ヒントコラム」、「人は誰でも幸せになれる?《前編》」はこちらから。

 

1G2A5761-3前野隆司  慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント(SDM)研究科教授。同大学ウェルビーイングリサーチセンター長。ウェルビーイング学会会長。幸福学、幸福経営学などの研究に従事
前野マドカ 慶應義塾大学大学院SDM研究科付属SDM研究所研究員。幸せを広めるためのワークショップ、コンサルティング、研修活動およびフレームワーク研究・事業展開などを行っている。

 

前野隆司×前野マドカ
私たちのウェルビーイング

 

マドカ氏 | 一緒に登壇の仕事をする機会も多く、そこで必ず聞かれるのが「仕事もプライベートも一緒でけんかしたり疲れたりしませんか?」という質問です。まったくそんなことはなく、むしろ互いのいいところをいつも言い合っていますよね。


隆司氏 | 多くの人は、仕事でもプライベートでもネガティブな部分にフォーカスしがちですが、我々はポジティブな部分を見る癖がついているからです。仕事も問題解決だけに追われていると1日つらいですが、視野を広げてみると、やり遂げたことや喜ばれたことなど、どんな仕事でも必ず幸せな瞬間はあります。

 

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マドカ氏 | 私たちの日常にも深刻な出来事はたくさん起こりますが、それをどうポジティブに転換できるかどうか。まさに「なんとかなる!」因子(※下図参照)です。これは子育てについても同じで、子どものこととなると、私はつい「明日試験なのにゲームをやっているの?」と口を挟みがちだったのですが、隆司さんは違いました。

 

隆司氏 | 僕は「明日試験なのにゲームしてるなんて大物だな〜」と笑って信じる役でした(笑)。内心は心配もしたのですが、根気強く信じていたら大学生になってようやく自分から勉強を始めました。そしてあるとき「将来幸せになる自信だけはあるから安心して」と息子に言われたのです。間違ってなかったんだと、二人でホッとした瞬間でした。

 

幸せの4因子

幸せを実現する3ステップ
①    幸せについてのメカニズムを理解する
②    自分は4つの因子のなかでどの要素が高く、どれが低いのか把握する
③    最後はそれに対してアクションを起こす

 

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マドカ氏 | 幸せもそうですが、結果がすぐに出ないものを信じて待つことは不安でもあるので、私たち夫婦は子育てについても常に話し合っていました。そうして面倒くさがらずにコミュニケーションをとっていたからこそ不満が蓄積せず、相手の考えがわかるようになり、夫婦間の言い争いも今ではなくなりました。

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隆司氏 | 私たちは成長と信頼とユーモアを大事にしているのですが、よく話し合って相手を信頼することは、家族に限らず上司と部下、友人、すべての関係性において大切なことです。笑うと幸せな気分になれるので、ユーモアも忘れてはいけません。人は意識や心がけ次第で必ず幸せになれるので、ぜひ今日から幸せになるためのアクションを起こしましょう。

 

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前野隆司氏、マドカ氏にがる共著『ウェルビーイング』(日本経済新聞出版)。
「ウェルビーイング」についての基本知識がわかりやすく解説されています。

《後編》終わり

 

フリーマガジン「SALUS Well-being(サルースウェルビーイング)」は、東急線の各駅ラック等でお手に取ってご覧いただけます。発行部数の配布次第終了となりますので、最寄りの駅でチェックなさってみてください。

次号「ヒラクル・ヒントコラム」では、SALUS Well-beingの紙面の関係で紹介しきれなかった「(未公開)こぼれ話」をなどを、続々ご紹介して参ります。

SWB2号表紙

 

幸せも健康と同じように、メカニズムを理解して、自分のことを俯瞰的に見て、気をつけて毎日を過ごすことで、人はだれでも幸せになれるはずなのですが、それを実践していくのは、意外と難しいですよね。

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