2024.06.02

佐治晴夫先生に聞く、 人生100年時代を幸せに生きるには?(後編)

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佐治晴夫 
◉ Haruo Saji 
1935年生まれ。理学博士(理論物理学)。北海道「美宙(みそら)」天文台台長。宇宙創生にかかわる「ゆらぎ」研究の第一人者。著書に『マンガで読む現代物理学と般若心経』、『14 歳のための宇宙授業』(ともに春秋社)など。

 2023年5月8日の「SALUS Well-being」創刊号の発行から1年が経ったことを記念して、「SALUS Well-being」創刊号の巻頭特集「佐治晴夫先生に聞く、人生100年時代を幸せに生きるには?」を前編・後編に分けて掲載いたします!前編はこちら

 それでは、「佐治晴夫先生に聞く、人生100年時代を幸せに生きるには?《後編》」をお楽しみください!!

佐治晴夫先生が考えるWell-being

4.老いても老いないというパラドックス

 人はだれでも老いていくものです。でも、「老いる」ってどういうことなのでしょうか。体の運動機能が落ちても、心が元気で直観力、洞察力に優れた高齢者はたくさんいます。人間とは、目に見える体と、目には見えない心の複合体です。これらは、しっかり結びついていて相互にかかわり合っています。ということは、「もう年だから、遊ばない」「趣味にチャレンジするのはおっくうだしやめておこう」ではなくて、逆に、遊ばない、チャレンジしないからこそ老いるのではないでしょうか。無理は禁物ですが、他者に迷惑をかけない限り、好きなことにチャレンジすることで、これまでにない最高の瞬間に出合える未来が待っています。

 

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5.学び続けることが活力を生み出します

 人間は、とても知りたがり屋です。その特性は、赤ちゃんの頃から表れているでしょう。なんでも口に入れてみたり、「これなに? あれなに?」の連続です。ということは、今さら学んでも仕方がないという気持ちの裏には、学びたい気持ちが息づいています。知るということは、知識が増えることですが、一方では、知ることによって、さらにその先の知らない領域も増えることになり、学びには終着点がありません。だからこそ、学ぶことで世界が広がれば、さらに知りたくなり、それは生きてみようという新たな活力を生み出します。いつになっても自分自身からの引退はできないというのが人生で、その基本が学びなんですね。

6.人生の折り返し点は、豊かな人生への出発点

 私が第二の人生を目指したのは58歳のとき。今考えると、この後半の人生のほうが、前半よりもはるかにバラエティに富んでいて、より豊かだったと感じています。研究職から大学での教育、管理職への転身は、毎日が冒険と苦難の連続でしたが、一方では新鮮な日々でもあり、ささやかながら人を育てることが、社会貢献に通じると実感できたことは最高でした。ここでの冒険とは、小さなことでもやりたいと思ったら、迷わず飛び込んで熱中すること。一人称で考えれば、自分の誕生も終焉【しゅうえん】も意識の外ですから、一人称の人生は永遠です。思う存分、冒険の旅に出ることの先に最高の未来が待っていることは確かです。

《後編》終わり

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